合気道とは
1.気・心・体の練磨と人間求道
【和の武道】
合気道は日本の古くから伝わるいろいろの武道の流れなどの中から、開祖植芝盛平翁がその技術を磨き上げ、さらに人格的研鑽によって精神性、求道性をくわえ、“術“から“道“へと飛躍的に完成せしめたものです。
2.現代に生きる日本武道
【人格完成の道】
盛平翁がこの合気道を世に出す為めには、戦前から戦後にかけ、幾多の精神的遍歴を重ねた中でも、起倒流柔術、柳生流柔術、神陰流剣術、大東流柔術などつぎつぎと修行体得し、更に日本古来の宗教的教養や古書等を通じ精神的窮極を追い続け、それを武術と一体化した処に大きな特徴があります。
相手と和合しその気を導き出すところの合気道は、多分に今日的合理性と精練された格調とをもつ“現代に生きる日本武道“といえます。
3.稽古法の特色・・・・調和のとれた無理のない動き
【自然と一体となった動き】
合気道の最も大きな特色は、無理をせず素直に合理的な動きが自然に出来るように技を繰り返し反復しながら稽古することです。
合気道に試合がないことも、自然と一体となった無理をしない動きの本質から当然といえましょう。したがって、学生壮年者は申すまでもなく少年、婦女子、老人たちまで非常に広い年令層性別に関係なく愛好者がふえつつあることは、誰にでも出来ることを裏付けています。
合気道を修行していくうちに、自然と姿勢や立居振る舞いが美しくなり、物事にきちっとけじめを付ける態度が養われ、全身の柔軟運動や無理のない動きによって、内臓の諸機能が活発に動き、調和のとれた健康美が知らず知らずのうちに得られます。
4.人間性の広がり
【進歩の極意は継続すること】
稽古を通じて養われる機敏性は、日常生活においても自然に生かされ、てきぱきとした動作となり、合気道を修行して身につけた自信は人間として生きる姿勢にもそれが現れます。
道場には様々の職場や学校あるいは外国からも人々が集まってきますので自然といろいろな人々と稽古することになります。したがって、自然と様々の人々とコミュニケーションをとることになるので、人間理解には極めて適した場といえましょう。
合気道は、自分の心身を的にして実際に覚える以外に道はありません。稽古をはじめたら根気よく続けることです。